《1万倍大坪》営業マンぺこぺこ日記。

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営業マンぺこぺこ日記。

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「住宅営業マン ぺこぺこ日記」という本を読み終えた。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478009295/keystonef-22/

タイトル通り、住宅業界のある中高年営業マンの実録物だ。

冒頭から、こんな感じだ。

『我々は会議や朝礼のたびに今月の目標を発表させられる。

「今月の目標は2件の5,000万円、必ずやります」

それを聞いた店長は

「よし!絶対やれよ。自分の言葉に責任持てよ。やれなかったらどうなるかわかってんだろうな」

こうしていつの間にか目標はノルマにすりかわるのだ。』

登場人物たちは、ノルマ達成のために、狂奔する。

モデルルームで必死で接客し、受注しようとするが、そううまくはいかない。

1ヶ月受注がなかった営業マンはペナルティとして、モデルルームの接客当番から翌月外される。

ではどうやって見込み案件を開拓するかというと、

過去モデルルームに来訪して、その後、案件が立ち消えたお客様の自宅をノンアポで直接訪問して、

案件を発掘するのだ。

私も経験あるけど、ノンアポの自宅訪問営業とか、マジ地獄だよ。

もちろんお客様からは喜ばれない。

先方がリラックスしている夜に、イキナリ凸してくるやつが歓迎されるはずがない。

(あら、ノルマが大変なのね。かわいそうね)

と言わんばかりの憐れみのこもった眼差し。

だからといって、簡単に保険の契約をしてくれるほど甘くはないしね。

それでも保険営業は自営業色が強いので、かなり自由がきくが、

住宅メーカーの営業マンは組織の中でがんじがらめだ。

キャンペーンの飾り付けで明け方まで作業した翌日にソフトボール大会。

疲れているからと休むわけにも行かず、ヘロヘロになりながらなんとかこなした。

ところが、著者の尊敬するベテラン営業マンが過労からなんと心臓発作で帰らぬ人に、という衝撃的な事件が起こる。

結局、著者もストレスからその後出社できなくなり、

燃え尽きるようにそのまま退職、という笑えぬ展開。

最後の最後に救いのあるエンディングではあるものの、

全編通して、営業のヒリヒリ感は「わかるなあ・・・」

これを「営業マンの悲哀」というレベルで理解することもできるが

が、私の解釈は違う。

本書の主人公が幸せでないのは、給料とか出世とか、「自分矢印」の目線しかないからではないか。

そこには「大義」がないよね。

私利私欲だけで頑張れる人は実は少数、

大部分の人は「大義」のない仕事は、意外と頑張れないのだと思う

保険営業だって、販売手数料がはいる「私利私欲」は否定できない

だけど、その中でも、

お客さんの経営する会社を繁栄させる、とか

お客さんの豊かな人生に寄与するとか、

自分の中に「大義」を作ることはできる

もちろん私たちは聖人君子ではないから「大義」オンリーで生きては行けない。

だけど「大義」と「私利私欲」の比率が、5:5とか6:4とかはできる。

結局、そういう人が、なんのかんの言って、長く栄え続けるのではないかな。

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