《1万倍大坪》周囲から嫌われても自分の誇りを通した男

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売上に効く読書

鈴木忠平著『嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163914412/keystonef-22/

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珠玉の一行

「打撃はうまくいって3割。しかし守備は10割が可能」

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私にとり、バッターボックスでの立ち姿が一番カッコよかったプロ野球選手が落合博満氏だ。

「神主打法(もっといい名前はなかったのか)」と呼ばれる独特のフォームで投手を睨みつけた時の迫力ったらなかった。

中日ドラゴンズの監督を務めた8年間では、リーグ優勝4回、日本シリーズ出場5回、日本一1回、8年間全てAクラス入りという歴代監督で最高の成績を残している。

そんな落合氏は、

学年が上というだけで先輩が後輩に威張り散らす野球部の気風を嫌い、

秋田工業高校の野球部では8回も入退部を繰り返したという逸話を持つくらい孤立を恐れない性格。

自分の行動の説明を周囲に一切しないので、監督時代には意外にもアンチが多かった。

世間に認められたい。仲間が欲しい。自分を分かって欲しいという見栄が一切ない。

そして、建前がなく本音しかないから。

球団首脳からも一部ファンからも嫌われながら、しかし圧倒的な実績を残した。

まさにプロ。

そのドラマチックな生涯はぜひ本書を読んで堪能してもらいたいが

強烈に印象に残ったのは、

選手時代から監督時代を通しての、すば抜けた洞察力だ。

その洞察力に選手からは「予言者」とすら言われていたほどだ。

その根底には選手など対象に対する深い観察がある。

ここまで深い、プロの観察力と洞察力。

身につけたいなあと強く思った。

以下、ポイント抜書き。

・川崎は3年間もがき苦しんできたんだろう。そういう投手が投げる姿を見て選手たちは思うところがあったんじゃないか

・打撃はうまくいって3割。しかし守備は10割が可能

・就任したとき一人の選手も切らなかった落合は1年で必要な戦力とそうでない者を見極めたのだ

プロとして仕事を極めたい人におすすめの一冊だ。

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鈴木忠平著『嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか』
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